綱島東の出窓 〜建築でつなぐ未来〜
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設計担当:納谷学、三宅良
構造設計:長設計工舎 長坂健太郎
施工会社:株式会社小林 渡辺浩
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構造形式:木造在来工法 2階建て
竣工年月:2025年5月予定
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敷地面積:65.45㎡(19.79坪)
延床面積:75.64㎡(22.88坪)
1階床面積:36.46㎡(11.02坪)
2階床面積:39.18㎡(11.85坪)
ロフト面積(緩和):12.93㎡(3.91坪)
若い二人のための住宅です。
最初に会った時から応援したくるような二人です。それは、彼らが譲り受けた土地を丁寧に、大切に受け取ろうとする姿勢に垣間見れ、周囲への細かい配慮とリスペクト、そして行動力が感じられたかもしれません。
その二人が譲り受けた土地は、面する住戸が共有する舗装されていない砂利敷の私道の奥。取り残されたどん詰まりの敷地ですが、救われるのは南の隣地が広い駐車スペースになっていて当面の計画がないだろう?と思われること。
仮にいつか計画が始まっても彼らの生活が維持できる手段がないかと考えました。
東西に狭く長いこの敷地に、1階をプライベートスペースに、2階をLDKに計画しました。中央に階段のコアを配し構造を固め、屋上までつなげました。階段のコアを中心に1階は寝室と水周り、2階はダイニングキッチンとリビングスペースを緩やかに分けました。
1階はハイサイドの窓でプライバシーを守りながら光を教授。2階は分けられたダイニングキッチンとリビングスペースを近づけ繋ぎ止めるため、建物からちょっと出しゃばった東西に長い出窓を用意しました。長い出窓は2階のLDK全体に光と風を運ぶのはもちろんのこと、将来南側に建つかもしれない建築に対して、この間口の大きい出窓が光を享受する可能性を広げるはずです。
家族のスペースを繋ぎ未来に対処する出窓が、彼らの日常を豊かにすることを期待します。彼らがこの土地を繋いだように。